はじめに:シニア世代の「保険のモヤモヤ」を解消しよう
定年を過ぎたけれど、今の保険をこのまま続けていいのかしら?持病がある自分でも、新しく入れる保険はあるの?そもそも、この年齢で保険にお金を払う意味ってある?
60代、70代を迎えると、これまで以上に健康とお金のバランスが気になりますよね。特に、テレビCMや郵便受けに入るチラシでシニア向け保険の文字を見るたび、心がざわつく方も多いはずです。もし実際に年金事務所へ行ってみたり、ねんきん定期便を見直したりする中で、「この金額だとどうなるのかな?」と疑問が湧きましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
あなたの豊かなセカンドライフを心から応援しています!
実は、日本人のシニア世代は非常に保険好きな一面があります。データで見ると、60代の約94%、80歳を超えても8割以上の方が何らかの保険に加入しているという現実があります。
しかし、みんなが入っているからという理由だけで選ぶのは危険です。今のあなたにとって本当に必要な保障は何なのか?2026年現在の最新医療・公的制度の情報を踏まえて、一緒にひも解いていきましょう。
60歳からの保険加入率は?「みんなのリアル」
まずは、同世代の皆さんがどれくらい保険に入っているのか、客観的な数字を見てみましょう。生命保険文化センターの調査などに基づくと、年代別の加入率は以下のようになっています。
年代別の加入率(生命保険・医療保険等)
60歳 〜 64歳:約 94%
65歳 〜 69歳:約 95%
70歳 〜 74歳:約 92%
75歳 〜 79歳:約 91%
80歳以上:約 85% 〜 90%
このように、シニア世代のほとんどの方が保険を継続、あるいは新規で加入しています。この背景には、子供に医療費の負担をかけたくない、入院した時に個室に入りたいといった、自立したセカンドライフへの強い願いが込められています。
「公的保険」だけでは足りない?知られざるスキマの正体
日本には世界に誇る公的医療保険制度があります。しかし、2026年現在、制度の改正が進み、自己負担の範囲はじわじわと広がっています。多くの人が見落としがちな、公的保険のスキマについて詳しく解説します。
全額自己負担になる「医療費以外」の出費
病院に支払う治療費には保険が効きますが、それ以外はすべて実費です。これが入院生活では意外な重荷になります。
- 差額ベッド代:個室や少人数の部屋を希望した場合の費用です。1日あたり数千円から、高いところでは数万円かかることもあります。プライバシーを守り、ゆっくり静養したいシニア世代にとって、この出費は避けて通れないケースが多いのです。
- 入院中の食事代:1食あたり数百円の標準負担額がありますが、これも保険診療とは別枠の自己負担です。
- 日用品や衣類のレンタル代:パジャマやタオルの貸出、クリーニング費用などは積み重なると大きな額になります。
先進医療という選択肢
2026年現在、がん治療などは日進月歩です。数百万円かかる重粒子線治療などの先進医療は、技術料が全額自己負担となります。公的保険はこの技術料を一切カバーしません。月々数百円の特約で、この数百万のスキマを埋められるのは民間保険ならではの強みです。
2026年最新!高額療養費制度の見直しとシニアの負担
高額療養費制度があるから、医療費は月数万円で済むはずと考えている方も多いでしょう。しかし、2026年8月から制度が段階的に改正され、自己負担の上限額が引き上げられています。
上限額の引き上げの影響
現役並みの所得があるシニア層はもちろん、一般的な所得層の方も、月々の支払い上限がこれまでの基準より数千円から数万円単位で上昇しています。所得区分も細分化され、思ったより窓口で払うお金が多いと感じる場面が増えているのが2026年の現状です。
70歳以上の外来特例の見直し
これまで70歳以上の方には通院(外来)の自己負担に低い上限が設定されていましたが、この特例も見直しの対象となっています。長期にわたる通院治療が必要な場合、年間で数万円の負担増になる可能性があります。
公的な守りが少しずつ薄くなっている今、その差額をどう補うかが、安心な老後の鍵となります。
今の保険、高すぎない?シニアの医療現場に合わせた『ちょうどいい』備え方

「定年後、今の保険でいいの?」「持病があっても入れる?」そんな不安を抱えるシニア世代へ。2026年の最新医療事情や保険料相場をふまえ、損をしないための判断基準をわかりやすく解説します。
気になる「保険料」の相場。シニアは高いの?
シニア向け保険は保険料が高いというのは事実です。年齢が上がれば病気のリスクも上がるため、どうしても若者よりは高めに設定されます。2026年現在の相場を見てみましょう。
60歳・70歳からの月額保険料の目安
(※入院日額5,000円、終身払い、一般的な医療保険の場合)
- 60歳男性: 約 3,500円 〜 5,000円
- 60歳女性: 約 3,000円 〜 4,500円
- 70歳男性: 約 5,500円 〜 8,000円
- 70歳女性: 約 4,500円 〜 6,500円
もっと高い「引受基準緩和型」
持病があっても入れるタイプを選ぶと、保険料はさらに1.2倍〜1.5倍程度高くなります。60歳男性なら月々7,000円〜9,000円ほどになるケースも珍しくありません。
入院保障と通院保障、どちらが大事?
今の医療現場は短期入院・長期通院へとシフトしています。
入院は短期集中型へ
今の病院は早期退院が基本です。180日以上の長期入院に備えるよりも、数日の入院でもまとまった一時金がもらえるタイプが今の時代に合っています。
増えているのは通院の負担
退院後のリハビリや、がんの抗がん剤治療などは、通院で行われることがほとんどです。多くの保険では入院した後の通院しか保障されませんが、シニア世代は入院はしないけれど通院が続くケースが増えるため、ここのバランスが重要です。
保険料を安く抑えるコツ
シニア世代が保険料を納得して払うための考え方は3つあります。
- 貯金でカバーできる範囲を決める: 例えば、100万円の貯金があるなら、小さなお葬式代やちょっとした入院費はそこから出せます。その場合、高い保険料を払ってまで大きな保障をつける必要はありません。
- 高額療養費制度を正しく知る: 前述の通り負担は増えていますが、それでも上限はあります。過剰な保障は不要です。
- 掛け捨てを活用する: お金が戻ってくるタイプ(積立型)は保険料が非常に高くなります。保障だけに特化した掛け捨て型で、月々の支払いをスマートにするのが賢い選択です。
持病があっても入れる?「引受基準緩和型」の正体
血圧の薬を飲んでいるから、数年前に大きな病気をしたからと諦めていませんか?今は、持病がある方向けの引受基準緩和型という保険が非常に充実しています。
審査はたったの3項目程度
多くの会社で、以下の条件をクリアしていれば加入できる可能性があります。
- 最近3ヶ月以内に、医師から入院や手術を勧められていないか?
- 過去2年以内に、入院や手術をしていないか?
- 過去5年以内に、がんなどで診断・治療を受けていないか?
持病があっても入れる分、保険料が割高であったり、加入当初は保障が制限される場合があります。まずは普通の保険に申し込んでみて、ダメなら緩和型を検討するという順番がベストです。
死亡保障(生命保険)は本当に必要?
シニア世代になると、高額な死亡保障は不要になるケースがほとんどです。
死亡保障が必要な人
- 配偶者に生活費を残したい: 自分が亡くなった後、パートナーの年金だけでは生活が苦しくなる場合。
- 葬儀代を残したい: 自分の最後は、子供に金銭的な負担をかけたくないという場合(200万円〜300万円程度が目安)。
- 相続対策: 現金ではなく保険金として渡すことで、相続をスムーズにしたい場合。
不要な人
すでに十分な貯蓄があり、子供が独立しており、配偶者の生活も年金で安定している場合は、高額な保険は不要です。シニアの死亡保障は残された人への思いやりです。何のために残すかを明確にしましょう。
まとめ:加入率の高さに惑わされず、自分流の選択を
シニアの保険加入率が9割を超えているからといって、必ずしもあなたが買う必要はありません。数字はあくまで世間一般の傾向に過ぎず、保険は決して「義務」ではないからです。
大切なのは、加入率の高さに流されるのではなく、あくまでご自身の生活スタイルや経済状況に合わせて選ぶことです。
- 十分な貯蓄があり、もしもの時も自己資金で対応できる人:無理に高い保険料を払う必要はありません。その分のお金を、今の暮らしを彩るために使いましょう。
- 貯金を切り崩すのが不安で、毎月の一定額で安心を得たい人:自分に「ちょうどいい」サイズの医療保険を検討する価値があります。
- 家族に負担をかけたくないという思いが強い人:葬儀代や入院一時金など、目的を絞った保障を選ぶのが賢明です。
「みんなが入っているから」ではなく、「自分はどう生きたいか」を基準に。大きすぎず、小さすぎない、あなただけの最適なバランスを見つけてください。

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