投資信託との違いを理解して、自分に合ったETFを見つける方法
前回の記事では、
「投資信託をしている50代こそETFを知ってほしい理由」
について解説しました。
投資信託は、少額から始めやすく、長期の資産形成に非常に向いている商品です。
一方で、50代になると、
「増やす」だけではなく、
「どう使うか」
も考える必要があります。
そこで選択肢になるのがETFです。
しかし、ETFについて調べると次のような疑問が出てきます。
「ETFは種類が多すぎて選べない」
「オルカンやS&P500の投資信託を持っているけれど、ETFを追加する意味はあるの?」
「結局、どのETFを選べばいいの?」
今回は、投資信託をすでに始めている50代の方にも分かるように、ETF選びのポイントを解説します。
■ 投資信託を持っている人がETFを検討する理由
最初に大切なことをお伝えします。
投資信託を売ってETFに乗り換える必要はありません。
投資信託には投資信託の良さがあります。
例えば、
・毎月自動で積み立てられる
・少額から始められる
・購入の手間が少ない
というメリットがあります。
では、なぜETFを検討するのでしょうか?
理由は、
老後のお金の使い方を考える時期になるからです。
現役時代は、
「毎月積み立てて資産を増やす」
ことが中心です。
しかし定年後は、
「必要なお金を取り出しながら使う」
ことになります。
ETFには、
・配当金を受け取る
・必要な分だけ売却する
・保有している資産を実感しやすい
という特徴があります。
つまり、
投資信託=資産を育てる時期に活用
ETF=資産を育てながら使う方法も考えられる
という違いがあります。
■ ETF選びで最初に考えること
ETFを選ぶ時に、最も大切なことがあります。
それは、
「何のためにETFを購入するのか?」
を決めることです。
例えば、
目的① 老後資金を増やしたい
→ 長期的な成長を期待するETF
目的② 世界中に分散したい
→ 世界全体に投資するETF
目的③ 年金以外の収入が欲しい
→ 配当金を重視するETF
目的によって選択肢は変わります。
■ まず知っておきたい代表的な5つのETF
ETFには数多くの商品があります。
しかし、初心者の方がすべて覚える必要はありません。
まずは代表的な5つを知ることから始めましょう。
① VT(世界中の企業に投資するETF)
特徴
VTは、世界中の企業にまとめて投資できるETFです。
1つの商品で、世界各国の企業に分散投資できます。
向いている人
・投資先を世界全体に広げたい人
・どの国が成長するか予測するのが難しい人
・長期で資産形成したい人
「世界全体の成長を取り込む」
という考え方の商品です。
② VOO(アメリカの代表企業に投資するETF)
特徴
VOOは、アメリカを代表する企業に投資するETFです。
世界的に有名な企業が含まれています。
向いている人
・アメリカ経済の成長に期待する人
・世界を代表する企業に投資したい人
・長期保有を考えている人
③ VTI(アメリカ全体に投資するETF)
特徴
VTIは、アメリカ市場全体に幅広く投資するETFです。
大企業だけではなく、多くの企業を含んでいます。
向いている人
・アメリカ全体に投資したい人
・より幅広く分散したい人
イメージとしては、
VOO
→ アメリカの主要企業中心
VTI
→ アメリカ企業全体
です。
④ SCHD(配当金を重視するETF)
特徴
SCHDは、配当金を重視するアメリカ企業に投資するETFです。
向いている人
・老後の収入源を考えたい人
・配当金を受け取る投資に興味がある人
ただし、
「配当金が高い=良い商品」
ではありません。
企業の中身や長期的な安定性を見ることが大切です。
⑤ VYM(高配当企業に投資するETF)
特徴
VYMは、配当金が比較的高い企業に幅広く投資するETFです。
向いている人
・配当金を重視したい人
・長く保有したい人
・老後のお金の安心感を高めたい人
■ あなたはどのタイプ?
簡単な質問で考えてみましょう。
Q1
世界中の企業に分散投資したいですか?
↓
YES
→ VTを調べてみましょう。
Q2
アメリカ企業の成長に期待していますか?
↓
YES
→ VOOやVTIを調べてみましょう。
Q3
老後に配当金を受け取りたいですか?
↓
YES
→ SCHDやVYMを調べてみましょう。
■ ETF選びで確認したい3つのチェックポイント
チェック① 投資先を確認する
まず確認するのは、
「自分のお金がどこに投資されるのか」
です。
確認するポイントは、
□ どこの国に投資しているか
□ どんな企業が含まれているか
□ 自分の考えと合っているか
です。
チェック② コストを確認する
長期投資では、コストも重要です。
確認するポイントは、
□ 維持費用はいくらか
□ 手数料はいくらか
です。
小さな差でも、長期間では大きな違いになります。
チェック③ 続けられるか確認する
ETFも投資信託と同じように価格変動があります。
例えば、
100万円で購入したETFが、
一時的に80万円になることもあります。
その時に、
「怖くなって売ってしまう」
なら、投資金額が大きすぎる可能性があります。
50代の投資で大切なのは、
大きく増やすことより、安心して続けること
です。
■ 具体例で考えてみよう
52歳 Aさん
現在:
オルカンを積立中
目的:
老後資金を増やしたい
↓
ETFならVTを調べてみる。
「今持っている投資信託と考え方が近い」
ことを確認する。
55歳 Bさん
現在:
S&P500投資信託を保有
目的:
アメリカ企業への投資を続けたい
↓
VOOやVTIを調べてみる。
58歳 Cさん
目的:
定年後の収入源を増やしたい
↓
SCHDやVYMを調べてみる。
■ 今日からできる3つのアクション
STEP1(3分)
自分の投資目的を書き出す。
□ 資産を増やしたい
□ 配当金が欲しい
□ 世界に分散したい
□ アメリカに投資したい
STEP2(10分)
証券会社や検索サイトで、
VT
VOO
VTI
SCHD
VYM
を調べる。
見るポイントは3つだけです。
①何に投資しているか
②配当金はあるか
③購入できる金額はいくらか
STEP3(5分)
現在持っている投資信託と比較する。
例えば、
「オルカンとVTは何が違う?」
「S&P500投資信託とVOOは何が違う?」
と考えてみる。
大切なのは、すぐ乗り換えることではありません。
選択肢を増やすことです。
■ 最後に
50代からの投資では、
「どの商品が一番儲かるか」
を探すことより、
「自分が安心して続けられる商品を選ぶこと」
が大切です。
投資信託を続けながらETFを知る。
ETFを少額で経験してみる。
そのように、自分に合った方法を探していけば十分です。
お金の不安を減らす第一歩は、
「知らないことを減らすこと」
です。
まずは気になるETFを1つ調べることから始めてみましょう。

コメント